精油名:フランキンセンス(乳香)
学名:Boswellia carterii
科名:カンラン科
水蒸気蒸留部位:樹脂
主な産地:ソマリア、スペイン、エチオピア
香り:樹脂系の古代の儀式を思わせるような神聖な香り
目次
心身を清める「神聖なる香」と肌の自己修復力
「真の香」を意味する中世フランス語が語源とされるフランキンセンス(乳香)。その歴史は古く、新約聖書にキリスト誕生の貢物として記され、古代エジプトではファラオが邪気祓いやオーラ調整に用いた、世界で最も神聖な薫香のひとつです。
樹木の生命力が宿る「自己修復のオイル」
この精油が私たちの肌と心に深く作用する秘密は、その樹液が持つ生命力にあります。
フランキンセンスの樹は、幹に傷がつくと、乳白色の樹液を染み出させ、自らを修復するようにその傷を埋めます。この樹液が固まったものが「乳香」となり、精油にもその強力な「保護と修復」の性質が宿っています。
肌の保護と若返り: 荒野の乾燥から肌を守り抜いてきたその力は、現代でも乾燥対策、若返りパック、粘膜ケアに非常に役立ちます。特に皮膚を保護する力が強く、床ずれのケアにも古くから使われてきました。
混沌とした心に「静寂と安定」をもたらす
フランキンセンスの神秘的な香りは、肌のケアだけでなく、精神的な安定にも強く働きかけます。
長年の儀式で使われてきたように、その香りは深い瞑想状態へと誘い、ストレスや気分の落ち込み、混沌とした感情を静かに鎮めます。心に安らぎを与え、オーラを整えるかのように、あなたの内なる平和を取り戻す手助けをしてくれるでしょう。
フランキンセンスは、あなたの肌の自己修復力を呼び覚まし、心に静かな強さをもたらす、まさに心身にとっての宝物です。
特性
皮膚
瘢痕形成(創傷治癒)、抗真菌、抗菌、収斂(ひきしめ)、消毒、消炎
新しい細胞の成長を促し、ひきしめながら肌を潤しシミ、しわ、たるみや、傷ついた肌を回復するのに役立ちます。乾燥肌、敏感肌、老化肌におすすめの精油。
皮脂のバランスを取り、創傷、ただれ、潰瘍、膿をもったできものの改善などを助けます。
心
リラックスしたいとき、呼吸をゆっくりさせてくれるとともに、心を落ち着け、平和な気持ちにしてくれます。
不安、緊張、恐怖、パニック、強迫観念などを追い払い、平常心を取り戻すなどの精神安定に役立ちます。また、気持ちを高揚させ元気にもしてくれます。
体
呼吸器:粘膜を鎮静させる。(息切れ、咳、痰、気管支炎、カタル、鼻かぜ、喘息など)
生殖器:子宮の強壮(不正出血、月経過多)
消化器:消化促進(消化不良、げっぷ)、下痢の緩和
泌尿器:膀胱炎、腎臓の感染症、利尿
主な含有成分
数値(%)は平均的含有量
比重:0.860〜0.878 屈折率:1.467〜1.478
旋光度:-20°50’〜-1°50′

安全性

相性が良い精油
柑橘系:オレンジ、グレープフルーツ、メリッサ、レモン
エキゾチックな香り:サンダルウッド、パチュリー
花の香り:ジャスミン、ゼラニウム、ラベンダー
ハーブ系の香り:クラリセージ、ローズマリー
森林、樹脂系:ベンゾイン、ミルラ
※精油は、皮膚の治療や病気を治すための医薬品ではありません。症状に対してご使用になられたい場合は、医師にご相談されるか、自己責任の下ご使用くださいますようお願い致します。
肌、心、そして細胞たちへ。THE ROSE
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