トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、抗酸化力に非常に優れ、程よく保湿します。オイルでありながら浸透性も良く、サラッとしていて夏でも使いやすく普通肌や脂性肌はもちろん、混合肌、インナードライ肌、乾燥肌、敏感肌など、どんな肌タイプとも相性が良い植物100%オイルです。
目次
酸化に強い植物油
主に、抗酸化力に優れるココナッツオイルなどの植物の実や、仁から抽出される、高級脂肪酸※から“飽和脂肪酸”という、決められた炭素だけを抽出した非常安定性に優れた植物オイルのこと。
※高級脂肪酸は、炭素数の多い脂肪酸のことを指し、パルミチン酸、オレイン酸なども高級脂肪酸です。
“飽和脂肪酸”は、空気中の酸素と結びついて酸化を起こさないという構造上の特徴を持ちます。通常の保管や使用方法を守れば、腐敗や劣化をほとんど起こさないので、オイル美容に心配な“油焼け”の問題もクリアに。
成分組成
カプリル酸70%~80%
カプリン酸20%~30%
酸化が原因で起こる“油焼け”とは?
肌につけたオイルが太陽からの紫外線によって酸化してしまう現象のことを言います。この油焼けが起こると、シミやくすみ、そばかすなど色素沈着の原因になってしまう可能性があり、オイル美容においての心配の種でした。
油焼けを起こさないためには、酸化しにくいオイルを使うことや、不純物の少ない純度の高いオイルを使うことが大切。その点、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、もともと酸化しにくい植物から採油され、さらに飽和脂肪酸だけを抽出してあるので油焼けの心配なく安心して利用することができます。
精油とのブレンドに適した植物油
この化粧品成分であるトリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、植物の持つ栄養はさることながら、他の天然オイルに比べて分子の大きさが非常に小さいため、精油のもつ成分の浸透を邪魔することなく角質層の深部にまで運ぶことができます。
お肌との親和性も高いので、精油とのブレンドには特に適したオイルです。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルのお肌に対するメリット
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、他の天然植物油に比べて、お肌の表面にふたをする働きや、お肌の水分量を保持する働きはあまりありません。「保湿力がないということなの?」と思われるかもしれませんが、適度に程よい潤いを残します。
分子が小さいので、素早く角質層の深部にまで浸透していくため、お肌表面にはそこまで潤いを残しませんが、そのことによって、“自らが出す、皮脂の分泌力”を妨げることなく、内部から自分の皮脂で潤していくことが可能となり、健康で理想的なお肌作りを助けてくれるのです。
自らの力で出す皮脂の分泌の重要性とは?
お肌を綺麗にしたいわたし達にとって大切なのは、自分のお肌の内側から分泌する皮脂です。皮脂は、お肌を綺麗にするための理想的な美容液。
しかし、様々な理由によって、皮脂を分泌する力が衰えてしまっていることが少なくありません。
自ら出す皮脂分泌が適度に行われなくなると、お肌の内部は乾燥し、それがインナードライとなって正常なターンオーバーができなくなります。
肌の生まれ変わりも阻害されて、本来消滅したはずのメラニンが消えずに肌表面にシミとして出てきてしまったり、肌老化の原因となったりするのです。
重要なのは、お肌の内部から自分の皮脂で潤っている状態にしておくことです。
皮脂の分泌力を高めるためにはどうしたらいいの?
結論から言うと、“肌表面を油脂などで覆いすぎないこと”が大切です。
脳は肌の表面が潤っているか否かで、皮脂を分泌させるかどうかを判断する調節機能を持っています。
肌が潤っていないと判断すれば、自らの皮脂を分泌させるよう指令をだして分泌させ、潤っていると判断すれば、それ以上皮脂を分泌させる指令を出さない機能です。
クリームなどによって潤ったものでも、潤っていると判断するので、自らの力で皮脂分泌をしなくなるのです。そうなると、肌表面はクリームなどで潤ってはいても、肌の深部は乾燥している状態となり、それがインナードライにつながるため、肌表面を必要以上に潤すことは、良いように見えてますます内部の乾燥を促進してしまうことにもなりかねません。
自ら皮脂分泌を高めるために大切なことは、“お肌を甘やかしすぎないこと”なのです。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは皮脂分泌を促す最適な植物油
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、分子の大きさがとても小さいため、角質層の深部まで浸透していきます。
よって、肌の表面を覆いすぎることがないので、脳の指令により深部からの皮脂分泌を促すことができます。
インナードライからの脱却に向けて、ほどよく保湿しながらも、肌本来が持つ機能を取り戻し、健康的なお肌作りをするために、トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、とても理想的な植物油なのです。
保湿が足りないと感じるときは?
まだ慣れないうちは保湿力に欠けると感じることもあるので、多少クリームなどで保湿し、皮脂分泌力が整ってくるとともに、少しずつ減らしていくのが理想的です。
その場合は、精油やオイルの浸透を妨げない程度の油分少なめの化粧水や、お手入れの最後にシアバターを少しだけ塗ることをおすすめします。 シアバターは、角質化した皮膚の再生を助け、皮膚を柔軟にし、老化から守ることに役立つ固体の植物油です。
敏感肌にも使える低刺激性
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルは、刺激性や毒性、アレルギーがほとんどない低刺激性の植物油です。しかし、どんな成分であっても、アレルギーは、なにによって起こるかわかりません。
特にアレルギーをお持ちの方や、肌が敏感な人は、腕の内側に塗ってしばらく様子を見て、赤みやかゆみが起こらないかパッチテストをしましょう。
トリ(カプリル酸/カプリン酸)グリセリルの特徴はいかがだったでしょうか?
自らの持つ力を呼び覚まし、これからの健康で理想的なお肌作りのためにも、ぜひ活用していきたいですね♪
※精油は、皮膚の治療や病気を治すための医薬品ではありません。症状に対してご使用になられたい場合は、医師にご相談されるか、自己責任の下ご使用くださいますようお願い致します。